■起業時のお金ってどうするの?
ここまでの項目で、自分のビジネスモデルやマインドセット、メンターの必要性について理解したと思います。
さて、次は起業する際の金銭問題についてです。
起業・開業の内容によっても、かかる資金は異なるとは思いますが、まずは会社等を辞めてすぐのお話からしていきたいと思います。
■起業しても貰える「再就職手当」
お勤めの際に雇用保険に加入していた方であれば、退職後、まずは失業給付金(いわゆる失業保険)の手続きをすると思うのですが、途中で次の仕事が見つかると、失業給付金の残り分の何割かをまとめてもらえる「再就職手当」を申請することができます。
※その際、貰えるはずだった失業給付金があと何日分残っているかで、貰える額が異なってきます。詳しい支給条件はハローワークで要確認!
この「再就職手当」
実は、起業・開業した場合でも条件を満たしていれば貰えるんです。
意外と知らない方も多いようですが、貰えるものは貰っておかないと損ですよね。
失業給付金の受給資格者であることが大前提なので、退職後、会社から雇用保険被保険者離職票が届いたら、まずはハローワークに「失業給付金」の手続きをしに行ってください。
行く前に必要な書類などを電話で確認すると間違いないです。
詳しくはハローワークのサイトを確認するのがいいですね。
年度によって条件や詳細が変わる場合もあるので、退職された時に見るのが吉です。
【ここで注意】
気を付けたいことは、勤め先の辞め方です。
退職理由が「起業するため」の場合、失業給付金の受給資格は得られません。
えー!!って感じですが、もちろん理由があります。
なぜかというと、失業給付制度は本来、会社を辞めたあと、就職活動中の生活を不安なく過ごすための給付制度だからです。
開業の意思があると、「失業中」という認定が降りないんですね。
ややこしいですが、「起業・開業準備をはじめた時」ではなく「起業・開業の意思が決まった日」からすでに「失業中ではない」と判断されてしまいます。
意思が決まった日って…。もう心の中の問題じゃん。
と思われるかもしれませんが、マジでその通りです。www
私の場合、「とりあえず就職するか起業するか迷っています」と申告しました。
まぁ、しばらくは働きながらでないと生活費も厳しいし、もう少しシフトに融通の利く仕事を探そうかな~とも思っていたので、あながちウソではないです(;^_^A
実際、起業準備自体も、なーんもしていなかったですし。
そもそも、起業するための運転資金をたっぷり貯めている方であれば、この制度自体利用しなくても大丈夫ですが…。
最初の就職相談で、起業も頭にある旨を伝えると、すぐさま「再就職手当」の説明をしてくれました。
なお、初めて失業給付金の受給手続きをした後ですが、7日間の「待機期間」というものがあります。
※待期期間中に仕事をしたり、起業準備などをしたりすると失業の認定が降りないので注意!
その待期期間後に、就職または事業を始めた場合に、「再就職手当」の申請ができます。
ここでまた辞め方の注意点ですが、離職理由が「自己都合」の場合、一定の給付制限が設けられてしまいます。
※給付制限の内容はそれぞれあるので、最寄りのハローワークで確認してね!
そこで有利なのは、派遣社員や契約社員の方です。
派遣社員さんや契約社員さんの場合、ほとんどの方が数カ月単位の契約期間で働いていると思います。
そして契約期間が終了すると、また次回の更新をして業務続行、という流れですよね。
会社側から次回の契約更新をしてもらえない場合もありますし、それはお勤め先によりけりでしょうが…。
ただ、この仕組みを利用して「契約満了」で辞めると「自己都合での離職」扱いにならないため、給付制限がありません(※2018年時点)
契約満了とは、契約の更新月に更新をせず、そのまま辞めるということですね。
単純に更新しなければいいだけなので、辞めるのも簡単です。
自分の場合、何月で辞めたら契約満了になるか、事前に確認しておきましょう。
正社員さんの場合、自分から退職するとどうしても「自己都合」になってしまうので少し不利ですが、だからと言って貰えないわけではないので、落ち込まないでくださいね♪
詳しい受給条件や給付制限の内容は、都度ハローワークで確認してください。
年度によって改正されたりすることもあります。
私の時と、あなたの時では、まるで制度が変わっている!なんてことも予想されますから…。
■再就職手当の申請には、開業届の控えが必要!
起業時に貰える再就職手当は、申請さえすれば誰でももらえる…というわけではありません。
申請後、審査が行われ、不正受給や詐欺でないかを調べられます。
と言っても、ハローワークで案内された通りに申請していれば大丈夫なので、あまり堅く考える必要もありません。
私の時は、以下のものを提出し、無事に再就職手当をいただきました。
A:再就職手当支給申請書
B:雇用保険受給資格者証
C:開業届の控え(税務署の受理印貰った後)のコピー
D:最初の仕事を請け負った時の問い合わせのやりとり画面のコピーと、その請求書&領収書のコピー
E:自分の事務所のHPのスクリーンショットを紙にコピーしたもの(URLも手書きで添えたw)
基本的に、ハローワークの人から提出を求められるのは、A~Dまでです。
しかし、念には念をと思い、Eを付け加えて提出しました。
要は、ハローワークさんに「私は本当に開業するよ!」「詐欺とかじゃないよ!怪しくないよ!」「一年以上続けるよ!」ってのが伝わればいいんです。
ちなみに、最後の失業認定を受けた日(起業の意思決定を申告した日)から、HPの作成を始めたので、かなり時間がかかりました。
HPの作成方法すら知らなかったからねw
猛勉強しました!
再就職手当の申請から、審査が行われ、実際に支給が決定するまでには一カ月弱かかります。
決定すると通知が送られてきます。
私の場合、通知が来てから数日で振り込まれていました。
地域によっても違うようです。
では実際にどうやって開業届を出したのかは、別のコーナーでまとめています。
とても簡単だったので、ぜひ参考にしてください。
→「開業届・経理・確定申告」
■資金の調達方法
無事に再就職手当も受給して、いざ起業!となった場合でも、資金面で頭を悩ませる場合もあると思います。
自分で全部用意できる人はいいですが、ほとんどの方がそうはいかないでしょう。
しかし心配することはありません。
国や自治体、銀行などで、創業支援や助成金の制度が設けられています。
自分でも申し込めそうなものがないか探してみましょう。
●日本政策公庫
●私が住んでいる福岡と、地元宮崎の場合↓
【福岡】
福岡市の制度融資や助成事業について
福岡銀行
福岡市中小企業サポートセンター
【宮崎】
宮崎市の操業支援

宮崎商工会議所の起業支援について
宮崎銀行
あくまでも上記は一例です。
まずは、あなたの地域の創業支援制度を調べてみましょう。
最悪、どこからも融資が受けられず、自己資金もないという人でも「クラウドファンディング」を利用して資金を集める方法があります。
自分がやりたいことをや理念などを掲載し、支援してくれる人を集うことができるサービスです。
有名なのはキャンプファイヤーさんですね。

もちろん、自分でもある程度の資金を用意することは大切ですが、「お金がない」ことを理由に二の足を踏んでいるくらいなら、借りたり支援してもらうことを考えた方がいいです。
余談ですが、私の知り合いには、親戚中に頭を下げまくって200万用意し、友人と共同経営で飲食店を始め、あっという間に年商一億を突破した強者もいました。
従業員は10人もいなかったんじゃないかな…。
彼の話はまた今度ブログで紹介するので、是非チェックしてみてくださいね。
また、ブログやSNSなどでアフィリエイトをして資金を貯めるという方法もありますね。数千円あれば始められますし、最悪無料でも始めることができますから。
また、アフィリエイト自体で起業する方もいます。
初期費用が圧倒的にかからない起業形態とも言えます。
アフィリエイトとは何ぞや?という方のために、今後また新しいコーナーを作る予定なので、お楽しみに。
事項では、開業届の作成や日々の経理、確定申告についてまとめています。
こちらもぜひ参考にしてくださいね。